
これはゲイの僕が、勢いで職場の方にカミングアウトをした時の人生経験を記事にしたものです。
- 恋愛の質問をされるのが嫌でカミングアウトを考えている
- 職場で嘘をつくことに疲れたから、ゲイをカミングアウトしたい
このような人に、この記事を読んでいただきたいです。
特に、今が辛くて職場でカミングアウトを考えているゲイの方には、とても参考になると思います。
- LGBTを職場でカミングアウトしたらどうなるか知りたい
- 職場の方に自分がゲイと伝えるべきなのか迷っている
と悩んでいる方の役に立つはずです。
ゲイと職場の方にカミングアウトしても良いのか、後悔しないために一度冷静に考えるきっかけになればと思います。
- 職場でカミングアウトする時は人を選ぶこと
- LGBTを受け入れてもらえたら、職場で嘘をつく必要がなくなる
- LGBTを受け入れてもらえなかったら、退職のリスクがある
この記事を書いた人

Contents
ゲイを隠し続けた僕が、職場でカミングアウトした話
自分がゲイとバレないように、職場の方とは常に距離を取って接していた僕。
あることをきっかけに、勢いで職場の方にLGBTをカミングアウトすることになります。
社内イベントが豊富な職場に転職したことが始まり
年齢も設立も比較的若いweb系の会社に転職。
それまでは飲食業にいたため、正社員のみが集まって飲みに行くという機会がほとんどありませんでした。
しかし、web系の会社に転職して環境が一新。
飲み会を始めとした社内イベントが多く、プライベートのことを聞かれることが多くなりました。
職場の飲み会は基本的に強制参加という暗黙のルールがあり、避けることができませんでした。
この時の僕は、とにかく不安でいっぱいでした。
- 職場の飲み会ってどんなことを話すんだろう
- プライベートのことを聞かれたら何て乗り切れば良いだろう
飲み会でプライベートや女性のことを聞かれ苦痛を感じる
2週間に1回や多くて週1ペースである社内イベントや飲み会。
飲み会では仕事関連の話は少しだけで、プライベートや異性の話がほとんど。
僕は入社したばかりだったので、とにかく質問責めに合いました。
職場の飲み会で定番の質問ですが、嘘をつかなくてはならないLGBTには辛い瞬間でもあります。
気付いたら、飲み会や社内イベントで僕はこの弄りをされるようになっていました。
女性関係や結婚のことを聞かれ、最後はゲイと疑いをかけ、笑いを取る心無い弄り…。
入社したばかりなので、辛くても笑顔でいるようにしました。
その繰り返しで、僕は社内イベントや飲み会に参加することが苦痛になっていきました。
辛さから逃れるためにLGBTとカミングアウト!
飲み会や社内イベントの度に質問責めに合うことに嫌気がさしていました。
そして、いつかゲイとバレるのでは?と考えると、会社に行くことが嫌になっていました。
まだ入社して3ヵ月の試用期間中…。
転職も繰り返していたので、『何が何でも続けないと!』その一心で出社していました。
もし耐えられなくなったら、『ゲイとカミングアウトしよう!』と安易ですが覚悟は決めていました。
そしてそれは覚悟を決めた、その日の飲み会で訪れました。
もう限界で、この質問責めの苦しみから逃げたかった。
『短期離職して就活かぁ…、この職場には居られないな。』と正直思っていました。
そして、社長・全社員・全パートさんがいる前で、仕事を失う覚悟でLGBT当事者とカミングアウトを決意しました。
この時の僕は、手と唇がとにかく震えていました。
それでも「職場では仕事第一で考えていること」など想いを伝えました。
ただ俺のことは狙わないでね。(笑)
最後の言葉に引っ掛かりはあるものの、辞めないで済みそうなことに安心はしました。
LGBTを受け入れてくれた人もいれば、嫌悪感を示している人もいました。
でも、ゲイである僕を受け入れてくれる人がいるなら、仕事で成果を出して恩を返そうと決意した瞬間でもありました。
カミングアウトしたことでゲイを隠さなくて良くなった
LGBTをカミングアウトしてからは、異性に対しての質問責めはなくなりました。
そして、ゲイの自分を隠さなくて済むようになったので、少しだけ気持ち良く働けるようにはなりました。
しかし、中には「俺のことは狙わないでね」とか「馬鹿にした感じでLGBTの世界のことを聞いてくる人」もいました。
それでも、嫌なこと・不快に思うことを言われることもあると、職場でカミングアウトして感じました。
僕の場合は、とにかく質問の苦しみから逃げたくて勢いでゲイとカミングアウトしました。
そのため、後先考えなかった部分と言葉足らずだった部分が、マイナスの結果として現れたと感じています。
- カミングアウトする相手は選ぶこと
- 後先考えてからLGBTをカミングアウトすること
よく考えてから慎重に行動した方が、良い方向にいく可能性が高いと感じました。
職場でLGBTをカミングアウトして学んだ3つのこと
僕は前述の経験を通して3つのことを学びました。
- 職場でカミングアウトする時は人を選ぶこと
- LGBTを受け入れてもらたら、職場で嘘をつく必要がなくなる
- LGBTを受け入れられなかったら退職のリスクがある
1つずつ解説していきます。
職場でカミングアウトする時は相手を選ぶこと
LGBTと職場でカミングアウトが無事に成功しても注意が必要です。
その理由は、受け入れてくれた方の中には間違った行動をしてしまう方がいるためです。
- 上司が取引先に名指しでゲイがいると話す
- 新人さんが入ると、いつの間にかゲイを知れ渡っている
これは実際に僕がカミングアウト後に経験したことです。
内気な僕のために、上司は良かれと思ってやったそうです。
正直僕はそんなことは求めていなかったのですが、LGBTとカミングアウトしたのは自分なので何も言えませんでした。
『カミングアウトして受け入れてくれたのに…』と思っても価値観は人それぞれです。
苦痛な結果にならないためにも、カミングアウトする相手は時間をかけて選ぶようにしましょう!
LGBTを受け入れてもらえたら、職場で嘘をつく必要がなくなる
- 結婚はしないの?
- 好きな女性のタイプは?
男性は職場の飲み会時に必ず聞かれる質問だと思います。
ゲイバレを不安に感じ、気付いたら嘘を嘘で重ねていくことが苦痛になっている方も多いと思います。
ですが、自分がLGBTと職場でカミングアウトすることで、嘘の自分を演じなくて良くなるため、気持ちがかなり楽になります。
職場ではゲイだとカミングアウトしてるんだけど、コミュニケーションスキルが必要な仕事・職場だったらカミングアウトしてたほうが円滑に仕事が進むわね。隠さなきゃいけないことや嘘をつかなきゃいけないことが多すぎて、そればかりに脳のリソースを消費しちゃうのよ。
— BSディム (@BS_dim) August 26, 2016
職場でカミングアウトは勇気が入りますが、受け入れてもらえると、仕事面のメリットも非常に大きいのです。
LGBTを受け入れてもらえなかった場合は退職のリスクもある
僕の場合、たまたまLGBTを受け入れてくれる人が多く在職できています。
しかし、もし全員にゲイであることを嫌悪されていたら、きっと退職する道を選んでいたと思います。
僕がゲイとわかった瞬間、こんなことがありました。
- 対応が素っ気なくなった
- 「俺のこと本当に狙わないでね」と心無いことを言われる
接し方がわからなかった可能性もあります。
しかし、これが毎日全員から続いたら、仕事と言えど辛くなって退職することを選んでいたと思います。
そのため、LGBTを受け入れてもらえなかった場合は、イジメに発展する前に退職という逃げ道も用意しておくことも必要だと感じました。
「エリートゲイ」というプロフィールでLGBTであるコトを公言し一流企業で働いていたサラリーマン活動家も結局すぐ退職して無職の活動家に戻っているように
体良く一時的なLGBTキャンペーンに使われてしまうのはリスクが高いからやっぱり職場でのカミングアウトは気をつけて欲しいと思うわ https://t.co/mwp0Mhi4sO
— chiÿuri (@chiyuri_kao) October 9, 2017
まとめ
いかがでしたか?
僕が経験から得られた「学びと気づき」は下記3つです。
- 職場でカミングアウトする時は人を選ぶことが大事
- LGBTを受け入れてもらえたら、職場で嘘をつく必要がなくなる
- LGBTを受け入れてもらえなかったら退職のリスクがある
日本でもLGBTQを受け入れてもらえる世の中になってきています。
しかし、まだまだ職場では慎重に行動しなくはならないのは事実です。
職場で自分がLGBTだとカミングアウトをする場合は、相手を選び慎重に行動してほしいです。